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再びこの世界について

夕方ジョギングする。最近は気温も上がり夏本番。走ると汗が流れ落ちてくる。汗とともに日常のイヤなものも流れ落ちていき、新鮮なアイデアがわいてくる。

中谷宇吉郎著『科学の方法』(岩波新書)を読む。これも科学哲学系の本で、サイエンティフィックなアプローチの特徴・限界について述べている。例えば、物理学というのは長さ・重さなどの測定に基づいているが、何かものを測定するときには必ず限界がある。また。科学が対象にできるものはある程度「安定」的な現象であるとか言う話など興味深い。現代の人間はやはり科学万能主義の弊害があるというか、科学的アプローチの特質についての理解が足りないと思う。ただ科学のすごいところは、科学というフィルターを通して世界観を作り上げ、それをもとにロケットを飛ばしたり、CDを開発したりというようにこの世界に働きかけそれを変質・進化させる力を持っていることだ。それがあまりにパワフルなだけに私たちは圧倒されてしまうのだろう。これだけ科学が密接に生活に入り込んでいる私たちの社会はこれからもこの方向で進化していくだろう。しかし、私たちがどこに向かっているかを把握するのには科学という「思想」がどういうものなのかを知っていなければならないだろう。

by sauce-teru | 2007-06-26 15:19 | 日々雑感

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